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​健幸情報

メンタルヘルスケアのために今日から始められる5つの方法

更新日:11月26日

「楽しい気持ちで過ごしたい」「ポジティブに考えるようにしたい」そのように考えている方は多いです。考え方やストレスの感じ方は持って生まれたものも関連しますが、それが全てではありません。どのような方であっても、意識的にご自身の精神面に気を配り、ケアすることが大切です。


今回は、メンタルヘルスのケアがなぜ必要なのか説明するとともに、ケアのための方法を5つご紹介します。



メンタルヘルスケアの重要性


体の健康に比べて、心の健康「メンタルヘルス」は軽視されがちです。目に見えず、採血などでわかるものでもないため、どう対応したらよいのかわかりにくいかもしれません。

気持ちが沈んだり、落ち込んだりすることは誰にでもあります。毎日の生活の中で、楽しいことだけが起こるわけではなく、ストレスを全く感じないように生活することはできません。


ただ、気持ちの落ち込みやストレスが長く続いてしまうと、精神的な不調の原因になります。一生の間に、5人に1人は心の病気にかかると言われており、メンタルヘルスは誰にとっても身近な問題です。



精神的な不調が、体の健康を害してしまうこともあります。摂食障害や生活習慣病、睡眠障害など、影響はさまざまです。日頃からメンタルヘルスのケアをおこない、心身ともに健康でいられるようにしましょう。



メンタルヘルスをケアする5つの方法


メンタルヘルスを良好に保つため、日頃からできるケア方法を5つご紹介します。予防的にも、ストレスを受けた時の対処法としてもご活用ください。



①運動習慣をつける


心と体は密接に結びついているので、運動はメンタルヘルスの向上に効果的です。 体を動かすと、ストレスホルモン(コルチゾール)が減少し、かわりに幸せな気持ちに関わるホルモン(セロトニンやエンドルフィン)が増えます。


運動といっても、激しいスポーツが必要なわけではありません。1日の中でしっかりと歩くというだけでよいのです。 目標にする歩数を設定し、毎日チェックしてみましょう。スマートウォッチや歩数計を使えば、ご自身が1日にどのくらい歩いているのかを簡単に確認できます。最終的な目標は、1日8,000歩(65歳以上は7,000歩)です。数値がわかるとやる気の持続に繋がりますので、歩数計を上手く活用してみてください。



家にいることが多いという方は、もしかすると3,000歩くらいしか歩いていないかもしれません。そういった方は、いきなり8,000歩を目指すと挫折してしまいます。まずは今よりもプラス2,000歩から目指しましょう。天気のよい日には、近所の公園など、自然の中を散歩するのもおすすめです。


もっと体を動かしたい方は、体力に合わせてパークゴルフやスイミング、ヨガ、エアロビクスなどお好きな運動をしてみてください。



②人との関わりを持つ


人は、ひとりでは生きていけません。「人間は社会的な生き物」とも言われている通り、人との関わりの中で充実感や安らぎを感じることが多いのです。


実際、日本の高齢者を対象にした研究では、何らかの役割を持って社会参加している高齢者は、そうでない方と比べてうつ病になるリスクが半分以下となっていました。特に、男性ではその傾向が顕著で、社会参加によってうつ病になるリスクが7分の1にも低下したそうです。



定年退職後や子供が巣立った後などは、急に時間が空いて何をしたらよいかわからなくなってしまう方が少なくありません。地域の見守りボランティアなどに参加する、趣味のサークルや習い事を始める、短時間でも働いてみるなど、社会との繋がりを持つようにしてみましょう。月に1回の活動でも、うつ予防の効果が得られます。


③生活リズムを整えしっかり睡眠をとる


健康な心を維持するには、生活リズムを整え、睡眠の質や長さを改善することも必要です。


短期間の睡眠不足でも、イライラや不安を感じた経験があるでしょう。さらに、慢性的な睡眠不足となれば、うつ病や不安障害などを発症するリスクを高めます。

朝は、できるだけ一定の時間に起きてください。休日だからと布団の中でゴロゴロ過ごすと、体内時計が狂ってしまいます。また、脳内で幸せホルモン「セロトニン」の分泌を促すために、1日の早い段階で太陽の光を浴びましょう。



日中は、できるだけ体を動かします。適度に体を疲れさせることが、質のよい睡眠に繋がります。夜は、寝る直前までスマートフォンやPCの光を見ないようにし、体を少しずつ「睡眠モード」へ切り替えていくようにしてください。寝室の照明を「黄色・オレンジ色(電球色)」に変えるのもおすすめです。睡眠ホルモン「メラトニン」は、夜に暖色系の照明を使用すると分泌されやすくなります。


睡眠時間は、「日中に眠くならない程度」が目安です。とはいえ、ご高齢になるにつれて連続した睡眠時間は短くなり、長時間は眠れなくなってくるもの。そういった場合は長く眠ることにこだわりすぎず、日中に短時間の昼寝をして補うようにしてください。4時に目が覚めてしまうのであれば、それでよいのです。



④ストレス源を知る


ご自身のストレス源を知り、可能な限り避けたり、ストレス源と接するときにはしっかりケアをしたりと対策することも必要です。

人間関係、周囲からの期待、転職や引っ越しなど環境の変化、自分や家族の健康・介護問題など、さまざまなことがストレス源となります。ストレス源がわかれば、「転職で環境が変わったから、しばらくはストレスを感じやすいかもしれない」「親の介護が始まったから、意識的に自分の休息もとろう」というように、ご自身の生活やストレスの大小に合わせて行動を変えることができ、ストレスへも対処しやすいです。


花粉症や慢性的な腰痛など、体の不調もストレスになります。頻度の多い症状であれば、しっかりと治療をすることも考えてみてください。



⑤考え方を変えてみる


ストレスを感じやすい方は、自分の考え方の「クセ」を知って、少し見方を変えてみるのがよいかもしれません。


たとえば、「◯◯をすべき、しなければならない」と考えがちな方は、「◯◯ができたらいいな」に置き換えてみます。「毎日きちんと家を掃除すべき」「交通機関でマナーを守るべき」のように固く考えすぎてしまうと、「今日は掃除ができなかった、私は全然ダメだ」と落ち込んでしまったり、「車内で電話なんて!」と怒りの気持ちが沸いたりするでしょう。「掃除ができない日もある」「全員が自分と同じ基準ではない」のように言い換えて、心を落ち着けてみましょう。



また、「人の気持ちを深読みしすぎる」というクセのある方も多いです。「メールを返してくれない、私は嫌われているんだ」などと考えてストレスを感じたことはありませんか?「事実」と「それによる自分の感情」を分けて考えるようにすると、少し心の負担が減るかもしれません。


どんなことをストレスに感じたか、ノートなどに書き出して、感じ方や考え方のクセを見つけてみましょう。



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まとめ


今回は、メンタルヘルスは誰でも損なう可能性があるということをお伝えするとともに、日頃からできるケア方法について5つご紹介しました。

心と体は関連したものですので、健康的に過ごすためには心のケアも大切です。ストレスをゼロにすることはできませんが、適切な予防・対処法を知っていれば心の健康を害する前に回復させることができます。 今回ご紹介した5つの方法を、日々の生活に取り入れてみてください。



参考

・厚生労働省.健康づくりのための睡眠指針2014 https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000047221.pdf

・厚生労働省.働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト.こころの耳.ストレスとは https://kokoro.mhlw.go.jp/nowhow/nh001/

・国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所.こころの情報サイト.ストレスとセルフケア https://kokoro.ncnp.go.jp/health_howtocare.php

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